自分だけでなく会社にも悪影響
サービス残業が招く害
世の中ではブラック企業という言葉がとても流行っていますが、最大のブラック企業は違法行為の強要などを除けば残業代を支払わないサービス残業の無理強いでしょう。本来管理職でない人物に残業を企業がさせるのであれば残業代は必ず支払わなければなりません。しかし世の中には人件費の節約のために社員に対して残業代を支払わずに残業をさせるようなとんでもない企業も多くあります。確かに全ての場合でサービス残業が悪とは言えず、時には残業代の有無とは関係なく仕事のための勉強だったり新しい企画のアイディア出しだったりのためにプライベートな時間を活用した方が良い場合もあるでしょう。しかし、単純に業務量が多いから発生するような残業の場合、サービス残業はしてもさせてもいけないのです。
それは法律違反であり働く人にとって損になるからということもありますが、会社にとっても様々なデメリットや弊害を引き起こしてしまうからです。
やる気が出ない
まずサービス残業の強要の最大の問題は社員のモチベーションの低下にあると言って良いでしょう。どうせ定時には帰れないし残業代ももらえないとなれば適当に手を抜いて済ませてしまおうと考え出す人が多いのです。それにサービス残業の強要は会社や上司に対してある種の憎しみの気持ちを抱かせてしまうので、そうした反発精神から意図的に、あるいは無自覚的にサボタージュをしてしまう人も出てきます。
人が定着しない
またサービス残業の強要には悪循環を生んでしまう作用もあり、それはサービス残業の強要によって人が定着せず、人が定着しないからいつまでたっても業務が効率化したり改善されたりしないので忙しいままという悪循環です。当然ですがサービス残業を強要されればそんな職場で働き続けたくはないと多くの人が辞めていきますし、人材採用をしようと思っても悪い評判が立ってしまっては簡単にはいきません。人は会社に勤めている間はその会社の中の関係性にはまっているのでそれなりに従順ですが、退職などで一度たがが外れてしまえばこれまでの鬱憤が吹き出し会社の悪口などをあっちこっちで言うようになるので悪い噂が立ちやすいのです。
生産性をあげよう
業務量が多く仕事を回すために社員にサービス残業を強要してしまっていた会社の管理職や経営者の方は、これからは仕事の効率、生産性を上げる意識を持ちましょう。残業代を支払うほど資金的な余裕がないのであれば、確かにそれは仕方がないことです。そういう時にはサービス残業でははなく生産性の向上が正しい答えなので、本などを読んで勉強すると良いでしょう。